2022年12月号 主な内容

特集 環境省がモデル事業通じ説明 地域循環共生圏の形とは 大事なのはネットワーク
 環境省は11月24日、中央環境審議会総合政策部会(高村ゆかり部会長)をリモート方式で開催した。議題は第五次環境基本計画の点検で、部会としての点検は今回が最終。来年以降は第六次環境基本計画策定に向けた議論に移っていく。第五次環境基本計画の中でキーワードになっているのが「地域循環共生圏」であることを数名の委員が指摘した。しかし「地域循環共生圏」とはどういう形なのか。やや漠としている。今回環境省は「地域循環共生圏」のその形について、モデル事業を通じて説明した。ここで取り上げることにする。以下。環境省担当者の説明の聞き書き――。
 地域循環共生圏はご存知の通り第五次循環基本計画に定められたものでして、地域資源を活用して、環境・経済・社会を良くしていくビジネスや事業(ローカルSDGs)を生み出して、地域の個性を生かして支え合うネットワークをつくっていくという「自立・分散型社会」をめざす考え方です。
 で、私どものところでは、「自立・分散型社会」とはどういう形なのかとか、言葉の定義、考え方とか、それから各地域でのモデル事業の実践を通してつくりかたの研究などをしてきましたので、その状況報告をさせていただきます。
 まず「自立した地域」というものについての考えです。地域が自立するというのは、いろいろな考え方がありまして、、エネルギーが自給できるとか、食が自給できるとか、いろいろな観点があると思いますが、地域で様々な課題、経済や環境の課題などがある中で、その課題が社会変化によって増え続けていくということを考えると、地域が自立するには……

◆災害廃棄物 第1回目の災廃対策検討会 今年度の災廃対応など振返り 取組みや改善点などを整理  環境省は12月12日、令和4年度としては第1回目になる「災害廃棄物対策推進検討会」をオンラインで開催した。今年度の検討会の検討内容および報告内容としては、今年度発生した自然災害における対策や対応に関して振り返り、問題点や改善点などを整理。災害廃棄物対策に関する総務省からの行政評価・勧告への対応・取組みを報告。大規模地震に備えた技術的な検討。各ワーキンググループ(WG)の予定。などを上げている。また第2回目の開催を来年3月上旬としている。

◆地域循環 耕作放棄地における ソーラシェアリング 地域循環共生圏の創出①  「持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2022)」がこのほど開催された。IGES(地球環境戦略研究機関)はテーマ別会合のひとつに「耕作放棄地におけるソーラシェアリングによる地域循環共生圏の創出」という実践例を取り上げた。事例紹介した井上保子さんは兵庫県宝塚市で「すみれ発電所」を立ち上げ、耕作放棄地を利用したソーラシェアリング市民農園を実施し、軌道に乗せた。井上さんの話は刺激的で示唆に富む……

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◆ズームイン 東京23区の事業系一廃(その6) 経営上及び事業環境の課題 多くは処理手数料に結び付く  この欄であまり触れてこなかったのが「処理手数料」だ。東京の事業系一廃許可業者の団体である東京廃棄物事業協同組合(東廃協)が、事業系一廃処理に関する課題や処理手数料などについて実施した調査の結果を今年3月、報告書にまとめた。これは東京都中小企業団体中央会の小規模事業者持続化支援事業として実施したもので、処理手数料を含めて許可業者が抱える様々な課題が浮き彫りになっている。東京以外の各都市の許可業者や行政にとっても……

◆時の話題 一般廃棄物処理の新機軸47 工夫する余地があるのでは 人手不足・処理手数料 この業界は恒常的な人手不足に陥っている。募集の広告を打っても効果は薄い。それどころか全くないといえる状態だ。もっとも人手不足はこの業界に限ったことではないが。しかし人が足りないと嘆いてばかりいてもしょうがない。人手不足とはこの場合、主にドライバー不足のことを指すわけだが、業界関係者の中には……

◆報告会 3R推進団体連絡会 8団体の2021年度実績 容器包装の3Rさらに進展 容器包装の3Rを推進するガラスびん業界など8団体で構成する3R推進団体連絡会は12月14日、千代田区の経団連会館で記者説明会を開き2021年度実績のフォローアップの報告を行った。素材別のリデュース率(軽量化)は……

◆総 会 日カレ第26回定時総会 この業界の美点は今後も続く 相互扶助、共存共栄 ガラスびんの原料であるカレットの再生業者団体「日本びんカレットリサイクル協会」(日カレ・金子博光会長)は11月25日、千代田区内幸町の幸ビルで第26回定時総会を開催。コロナウイルス感染の影響から対面での総会は3年ぶりになる。金子会長はあいさつで、再生資源業界の中でも特に日カレのメンバーは非常に仲がいい、協力しあって切磋琢磨していると美質を上げ、こういう形はこれから先も続いていくと思うと述べた。

◆記者説明会 PETボトル2021年度実績 軽量化率は25.6%と伸長 BtoB比率20.3%に増加 PETボトルリサイクル推進協議会(PET協・金子友昭会長)は11月22日、経団連会館において「「PETボトル年次報告書2022」に関する記者説明会を開催した。報告書は2021年度のリサイクル実績等をまとめたもので、トピックスとしては軽量化率が25.6%と前年度比……

◆受 賞 仲田総業㈱(栃木県宇都宮市)「2022年エコドライブ活動コンクール」で優秀使用を受賞 一廃・産廃の収集運搬や中間処理、リサイクルなどを幅広く展開する栃木県宇都宮市の仲田総業㈱(仲田陽介社長)は、(公財)交通エコロジー・モビリティー財団主催の「2022年度エコドライブ活動コンクール」一般部門に初参加し、環境大臣賞に次ぐ「優秀賞」を受賞した。

◆イベント 東京ビッグサイトで開催 SDGs Week EXPO2022 環境・インフラ・脱炭素・社会問題 12月7日から3日間、東京ビッグサイトにおいて「SDGs Week EXPO」(主催・日本経済新聞社)が開催されたので出かけてみた。

◆再商品化事業者 PETボトルとプラ容器包装 令和5年度の容リ協登録再生事業者  大手事業者が参入 日本容器包装リサイクル協会はこのほど令和5(2023)年度の「登録再生処理事業者」を発表した。全素材合計で前年度7社減の188事業者となった。登録事業者の中で注目されるのはPETボトルとプラ容器包装だ。PETボトルは北陸コカ・コーラから……

◆廃プラ輸出 輸出価格は一転上昇、台湾向けPETフレーク高騰

◆リサイクルマーケット
鉄 ク ズ 値下がり続いたスクラップ12月央に急騰
古  紙 輸出高騰も発生が減少容リ入札に影響も
故 繊 維 輸出値上昇は外国人労働者受け入れ緩和で?
容  器 PETボトルの消費者意識調査水平R5割が理解
カレット 山形県上山市、リサイクルで質のよいびん
ニュース 「おいしい食べきり」キャンペーン実施 ほか

11月号 主な内容

 

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