2023年3月号 主な内容

特集 令和5年度の容リ落札結果 PETボトル、落札単価に憶測 昨年下期比㎏54円の大下落
容リ協会(日本容器包装リサイクル協会)から令和5年(2023)年度の分別収集適合物の落札結果(速報版)が発表された。注目されていたPETボトルの上期分の落札価格(有償分㎏あたり以下同じ)は前年の上期落札価格に比べて㎏あたり3.3円ほど下がり63円となった。これでも高いと指摘する関係者はいる。ただ昨年下期のトン117円という「異常落札価格」に比べればまだましか。昨年下期の価格からすると54円もの「大暴落」といえるが、なぜこれほどまでに下落したのか、様々な憶測が飛び交っている。
容リ協会から落札結果が発表された後、業界関係者に昨年下期が117円だったものがなぜ翌年の上期には54円も値下がりしたのか、このことについて見解を聞いた。
この辺の見方は小誌と同じところもあればやや異なるところもあるが、これは推察だが下がった理由として考えられる部分はいくつかあるのではないかという。そのひとつにはBtoBの再生事業者が117とか120円とかで落札したが、売却の価格が上がり過ぎた点がある。破砕やら洗浄やらコストをかけて再生材として売却するには200円を超えることになる。バージン価格より高い。この価格でボトラーがはたして引き取ることができるのかという疑問だ。おそらく……

◆環境政策 第六次環境計画へ向けて 新たな成長に資する検討会 「取りまとめ」の作成へ 環境省が新年度から審議する「第六次環境基本計画」について、どういう視点で議論しなければならないか審議に入る前に2つの検討会で議論し整理したものを提供していく。検討会のひとつは「基本的事項検討会」、もうひとつは「新たな成長検討会」(大塚直座長)だ。3月17日に開催された「新たな成長検討会第4回」では……

◆脱炭素 低炭素実行計画の実施状況 政府や民間団体のヒアリング 新聞協会や全産廃連など 環境省の中環審地球環境部会「低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会」(大塚直委員長)は3月16日、2021年度における政府実行計画の実施状況および、民間団体として新聞業、産業廃棄物処理業、ペット小売業における地球温暖化対策の取組についてヒアリングを行なった……

◆視 点 CNをきっかけに 変化していく環境政策 狭い環境からの転換 これからの環境政策は変化していく――ということを確信させるようなコメントだった。小誌2月号で取り上げた2月14日に開催された「環境省中央環境審議会第30回総会」の最後で、発言を求められた和田事務次官のコメントだ。いまや世の中、CN(カーボンニュートラル)一色に染まった感がある。こうした現況に事務次官はおそらく「違和感」を抱いたのではないか……

◆クエスチョン 問い合わせから浮かぶ課題 23区のごみ処理費用は? 割と変則的な出し方か 自治体の者ですが少々教えていただきたい――。過日、一本の電話を受けた。問い合わせ内容は一般廃棄物処理費用に関する小誌の記事についてだった。――御誌1月号に東京23区では家庭ごみの処理費用が1㎏あたり63円で、事業系ごみの処理費用は1㎏40円と書かれています。しかし家庭系ごみの処理費用と事業系ごみの処理費用を合わせると……

◆スポット 自治体の入札制度の弊害 揺さぶられる故繊維業者 減少していく業者数 マレーシアの業者であるNが日本の故繊維を高値買いしている構図はこんな感じのようだ。Nが日本のブローカーなどに買い入れ価格を提示する。ブローカーは自治体の入札などに高値を入れて落札する。落札した故繊維をNが買い取る。ある自治体の入・落札結果を見ると落札したブローカーの価格は、二番札で取れなかった故繊維専業者の5倍にも相当する。まともな価格ではない。専業者……

◆ズームイン 東京23区の事業系一廃(その9)  処理料金に関する不満多い 現状改善出来ず苛立ちも 23区の場合、行政が公表している家庭ごみを主体とする一般廃棄物処理費用は1㎏あたり63円としている。一方、処理業者が手掛けている事業系一般廃棄物処理費用は1㎏あたり40円と条例で定められしかも「上限価格」と規定されている。63円と40円――23円もの差があるのはおかしいと考える処理業者は多く、それならば……

◆オブジェクション 管理会社を考える18 ビルにも管理会社がいる ごみ管理会社が発した言葉 この業界の関係者と話をしていた時、このコーナーも年度替わりにあわせてそろそろ打ち止めにしようかと思っていると告げたところ、「だめだよ、だって面白いじゃないか」と即言われた。そういえばこのコーナーを書いている途中で「いつも管理会社のことを批判してくれてありがとう」という業者筋からの言葉や、「ウチの社員が毎月楽しみに読んでるよ」と業界関係者が言ってくれたこともあったのを思い出した……

◆時の話題 一般廃棄物処理の新機軸50 お客の処理費用値上げへ 社員賃上げ実施も聞かれる 既報の通り東京23区は今年10月から事業系一廃の処理手数料が改定される。1㎏40円⇒46円になる。46円は条例で上限価格に規定されるわけだが、同時に清掃工場への持込み料金(処分費用)も㎏15.5円⇒17.5円になるので処理手数料は実質4円値上がりということになる。この値上げが業者に与える影響は案外大きいようだ。というのも……

◆表彰式 日本ガラスびん協会主催 第19回ガラスびんアワード 最優秀賞に「GOTOJIN」 日本ガラスびん協会(会長・山村幸治日本山村硝子代表取締役)は3月17日、千代田区の如水会館において「第19回ガラスびんアワード授賞式」を開催した。審査委員長を務めるリリー・フランキー氏、フリーアナウンサーの富永美樹氏らの出席のもと開催された授賞式では、最優秀賞に㈱五島つばき蒸留所の「GOTOJIN」を選出したほか、優秀賞や機能賞など受賞8商品が紹介された。

◆情報ファイル 令和5年度環境保全経費、総額1兆6399億円

◆廃プラ輸出 輸出量の減少続く。単価は高値圏を維持

◆リサイクルマーケット
鉄 ク ズ 鉄スクラップに先高観トルコの震災復興
古  紙 大型連休明けまで低調か輸出価格は下落
故 繊 維 故繊維にも影響するか国の資源循環方策
容  器 ガラスびんアワードびんに寄せる想い
カレット 前年比で9000t減ガラスびん落札結果
ニュース 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業公募 ほか

2月号 主な内容

 

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