2023年5月号 主な内容

特集 廃棄物・リサイクル 各団体の総会を総まくり 現状や課題が見えてくる
 5月も月末に近づきつつある。6月に少し残して廃棄物・リサイクル団体の総会は多くが終了した。総会では各団体長のあいさつがあるわけだが、聞いていると、これまでの成果、現状、課題、対応、方向性など様々なことが述べられ、センテンスの中にその団体が持っている「意味」を知ることができる。出席した5つの団体の総会を時系列に、そして団体長のあいさつのエッセンスを取り上げる。読者の方々にはなじみがない団体もあろうが、少しでも知っておいて損はないのでは。コロナの影響で4年ぶりの対面での総会になった。
 出席した総会は次の5団体。①(一社)全国清掃事業連合会(全清連)、②関東製紙原料直納商工組合(関東商組)、③東京都資源回収事業協同組合、④(一社)全国容器循環協議会(全容協)、⑤東京廃棄物事業協同組合(東廃協)。
 任期満了に伴う役員改選が行われたのは全清連と東廃協の2団体だったが、いずれも団体長は再選された(全清連・三井弘樹会長)、(東廃協・豊城勇一理事長)。これを含めて5つの団体長のあいさつは、その組織の姿を映し出している。詳しくは小誌5月号に。

◆脱炭素 地域脱炭素施策を加速 地方公共団体実行計画の検討 人員不足など多くの課題 「GX (グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」が今年2月10日に取りまとめられたのを受けて環境省は4月27日、「地域脱炭素を推進するための地方公共団体実行計画制度等に関する検討会(第1回)」(大塚直座長)をWeb形式で開催した。温対法に基づく地方公共団体実行計画制度の現状、とりわけ……

◆再エネ設備 廃棄・リサイクルの検討会 太陽光パネル、福岡県の事例 回収システムを開発し運用 経産省と環境省は、2030年代後半に太陽光パネルの廃棄がピークになると想定されることなどから、再生エネルギー発電設備の廃棄・リ サイクルに関する対応の強化に向けた具体的な方策について検討することを目的として、 「再生可能エネルギー発電設備の廃棄・リサイクルのあり方に関する検討会」(高村ゆかり委員長)を立ち上げた。5月19日の第2回検討会では……

◆全清連/記念講演会 (一社)全国清掃事業連合会(全清連)の第14回定時総会終了後には、環境省適正処理推進課の工藤喜史課長補佐による記念講演「規制改革ホットラインの回答について」が行われた。

◆関東商組/記念講演会 中環審循環型社会部会 廃掃法に基づく基本方針変更 脱炭素や動静脈連携など 関東製紙原料直納商工組合(関東商組)の第60期通常総会終了後には、元横浜市議会議員で経済評論家の平野和之氏を講師に迎え記念講演「人口減少時代に生き残るには」が開かれた。

◆独禁法 G社会の実現に向けた 事業者等の活動に関して 公取委、独禁法上の考え方公表 公正取引委員会はこのほど、「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」を策定し公表した。グリーン社会の実現に向けた事業者等の取組みに関する新たな技術等のイノベーションを妨げる競争制限的な行為を未然に防止するとともに、取組みに対する法適用および……

◆ズームイン 東京23区の事業系一廃(その11)  収集運搬のエリアを狭くする 業者同士の仕事の交換が必要 先月号でドライバー、とくに若いドライバーが入ってこないのは金銭的なことよりも業界環境やシステムに要因があるのではないかと書いた。賃金はそこそこでいい。それより自由に使える時間や休暇を若い連中は望んでいるのだろうと。このことは内閣府の調査(就労等に関する若者の意識・2017年)でも明明らかになっていると調査結果を記載した。こうした結果を待つまでもなく時代は変わっている。「働き方改革」がこれに輪をかける。業界環境を変える必要に迫られている。それは結果として……

◆オブジェクション 管理会社を考える19 保証金をしっかり取っている 意外と知られていない コロナ感染の勢いが衰えていなかつた昨年春先のことだ。1本の電話がかかってきた。相手は所在も名前も名乗らない。匿名の電話だ。匿名の主が伝えてきた内容は、大手管理会社のF社がGOTOトラベルキャンペーンで支払われる給付金の「不正受給問題」に関わっているというものだった。しかしそれについては結果……

◆スポット 自治体の入札は価格のみか 持続可能とはいえない制度 地場の業者が消えていく 国内の故繊維専業者の全体の規模は決して大きくはない。むしろ小さいといってもいいだろう。3月号で記したように、一部の業者は海外に出て事業を展開しているものの国内の業者数はどんどん減っている。それでも「地場産業」ともいえるこの業を、頑張って続けている業者はいる。こうした状況のなかにあって海外のNのような業者がやってきて超高値を出して原料をかき集めている。自治体の入札にとんでもない価格が出ている……

◆データ 東京23区のごみ排出量 令和4年度は254万トン 前年度比7000トン増 東京23区の令和4年度(2022)のごみ量(速報値)は、区収集ごみ量と持込みごみ量を合わせて約254万トンで、前年度に比べて約7000トン、率にして0.3%の増加となる見込みであることが明らかになった。

◆時の話題 一般廃棄物処理の新機軸51 減少していく食品廃棄物 事業系一廃業界も考える時 食品ロス量が減少している。下のイラストは農水省の資料から抜粋したものだが、家庭系、事業系ともに年を追うごとに食品ロス量が減っていることがわかる。食品ロス削減の取組みが少しずつ進んできたのだろう。コンビニやスーパーなどの取組みがたびたび……

◆廃プラ輸出 この1年間60円台を維持 数量減を価格がカバー 3月の輸出量4.8万t

◆リサイクルマーケット
鉄 ク ズ アジアの建設鋼材不調鉄スクラップ下落
古  紙 全体にやや荷動き鈍い雑誌の輸出値軟化
故 繊 維 Nの超高値買いは収まっていないようだ
容  器 ガラスびんに識別マーク? 妙な設問
カレット ガラスびん3R新作ムービーを公開
ニュース 東京都オフィスプラのMR実証事業 ほか

4月号 主な内容

 

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